こんにちは、2021年の冬に
卵巣嚢腫の手術を体験した羽田です。
手術を体験して数年経ちますが、
今でも鮮明に覚えている手術の体験。
手術が終わった今現在は、
「人生の良い経験」
と言えますが、
手術を受ける前は、
とにかく不安で苦しくて、
ネガティブなことばかり考えていました。
そんな手術前や当日、後日談を語ろうと思います。
卵巣嚢腫と診断された日
2020年冬、3人目の子を出産しました。
退院して1か月後、
産後の定期健診を受けることに。
そこで、担当医から
「卵巣が腫れてる」
と診断。
その地点では、まだ2㎝ほどだったので、
「来月、また診察して様子をみましょう」
と言われました。
すぐに治るだろうと思っていたので、
何も深く考えることはありませんでした。
膨らんでいく卵巣
1か月後、
「今日は元通りのはず!」
深く考えることもなく診察を受けました。
ところが、担当医から
「う~ん、大きくなってるね…今は4㎝だから、また来月、診察してみましょう」
とのこと。
治ってないのは想定外。
かなり動揺しました。
そこで担当医に質問。
「このまま膨らんだらどうなるんですか?
薬があれば、早めに治療したいです」
そういうと、
「これは薬では治らなくて、手術しかありません」
とキッパリ。
しゅ、手術っううう!!?
手術って、お腹切るあれですか?
そう理解した瞬間、
自分の中にものすごい恐怖心やら焦りやら、
もうわけのわからない感情がざわざわ。
カイジばりのざわざわ感です。
手術確定です
卵巣が腫れてると診断されて5か月後、
ついに私の卵巣は6㎝にまで巨大化しました。
「ここまでくると、自然には治らないかもね…」
卵巣の暴走は止まらず…
ついに自然治癒は不可能宣告。
「手術した方がいいね」
手術確定のお告げ、きたーーー!!
ズドーンと落ち込む私…
我が人生、一度たりとも腹を切らずに終わりたかった!!!
Orz
その日から、まだ来ぬ手術日のことを考え
暇さえあれば
自分が手術台でオペされている様子を想像する始末。
こういうとき、医療系のドラマばかり見なきゃよかった…
とかなり後悔しました。
そして何故か
「失敗したらどうしよう…」
「麻酔きかなかったらどうなるんだろう…」
など、どうしてもネガティブ思考ばかりグルグル回るのです。
術前検査やら術前説明
卵巣嚢腫のオペは、開腹手術ではなく、
少しだけメスを入れて行う内視鏡手術でした。
術現検査は、想像より簡単なものでした。
検査後は、担当医からの術前説明がありました。
手術前説明で、必ず第三者が必要な理由が分かった気がします。
当の本人、上の空率が高めすぎる。
正直、全く医者からの説明が頭に残りませんでした。
だってあと少しで私は手術を受けるんや!
これが冷静でいられますか!?という話。
「何かあれば、開腹手術に変更します」
この言葉だけ鮮明に残っています。
何かってなんですの!?(号泣)
後は全然覚えてないです。
手術前日、入院
ついにやってきた手術日前。
ついに入院です。
もうここまできたら諦めるしかないと思いつつ、
全く諦めのつかないこの心。
明日の今頃は…手術の真っ最中かぁ…
考えるたびに吐き気がするし、泣きそうだし…時計叩き割りたい。
ジカンヨ、トマレ。
ノミ心臓な私は
どうしても
「死んだらどうしよう…」
という、すさまじい生への執着心がわき出てきます。
死ぬような難易度高めな手術ではないと分かってるのに、ネガティブ極めすぎてました。
術前の準備や夕飯が済んだら、ゆったり一人時間。
一人になると、またしても悶々としてきます。
この日のために契約しておいた動画サイトで、
ひたすらアニメを鑑賞。
「手術のことは考えないようにしよう」
と必死になるも
ふとアニメへの集中が途切れた瞬間、
思考の隙間に
「ああ~明日は手術かぁ…」
が横入りしてきます。
しかし、驚くことに、食事はすごく喉を通りました。(体は正直)
手術日、当日
ついに手術日の朝がやってきました。
きてほしくなかった、この日。
看護師さんたちが術前準備にやってきます。
点滴や下剤やら…。
手術は午後からだったので、
午前中はひたすらボーっとするしかありませんでした。
心臓がもたねぇ…!!!
全校生徒の前で作文を読む、3倍増しでドキドキしていました。
ついにオペ室へ…
苦行の待ち時間を乗り越え、
ついに
「オペ室へ行きましょう」
と呼ばれました。
「ついに…ですか?」
北海道のゲレンデより、顔が真っ白になった瞬間。
夏の昼下がり。
看護師さんに腕を組んでもらい
オペ室に行くと、
手術担当のスタッフが、
まるで卒業式の花道みたいに、
ずらっと並んでお出迎えです!!
「頑張りましょうね!」
「私たちがついてますよ!」
と声掛けしてくれるスタッフの皆様。
え?なに、この至高のホスピタリティ!!!
泣きそう!!!
この瞬間、ちょっと気持ちがほんわかしました。
私一人のために、ここまでのスタッフが頑張ってくれるのか…!!
そう思ったら、「やるしかない」と気持ちが前向きになりました。
手術スタート
オペ室に入ると、
あれよあれよと準備が進みました。
多分10分もなかったような…。
看護師さんたちの準備、すごい手裁きでした。
「はっや…」思わず口に出ちゃったよ。
担当医の先生から
「今から眠くなりますよ~」
と声をかけられた瞬間、
もう本当に瞬間で、スンと眠りにつきました。
…
…
…
手術、終わり
「羽田さ~ん」
声をかけられ、目を覚ますと
「終わりましたよ~」
と言われ、気づいたら終わってることにかなり驚きました。
多分、手術終わる手前、
B’zのライブ行ってる夢見てたんですよね。
麻酔でボーっとしてたのか、執刀医が稲葉さんに見えた私の脳みそ。
私「手術中の記憶ないです」
看護師「記憶があったら困りますよ!」
私「ですよねwww」
そんな感じで、手術はあっという間に終わりました。
40分くらいで終わったとのこと。
終わった瞬間、
「昨日はなんであんなに怖がってたんだろう?」
と、悔やむほどあっさり終わった感覚でした。
終わってしまったら、急に余裕になる人間の不思議。
そして、メンタルが少し進化したような気持ちになる人間の不思議。
術後はICUでのんびり
術後はICUでのんびり。
30分だけ家族との面会を許され
(コロナ禍だったため)
その後は、ひたすら眠るだけでした。
1時間おきくらいに、看護師さんが様子を見に来てくれました。
麻酔が切れだすと、
切られた場所がズキズキ。
たった3㎝の傷でも痛かったので、
「帝王切開で出産した方、尊敬しかないな…」
と思いました。
手術が終わった安心感が幸せすぎて。
術後の痛みは全く気になりませんでした。
2日目以降はみるみる回復、最高の時間
2日目の朝から、早速ご飯OKでした。
薬の効果もあって、痛みもあまり感じず
あっという間に回復!!
トイレまでの移動が少し大変なくらいで
あとはの~~んびり!!
最高の上げ膳据え膳ライフでした。
正直、一週間くらい入院していたいほど快適でした。
でも、5日目で退院となりました。
卵巣どうなってた!?手術報告
術後、2日目ほどに、
看護師さんから手術経過報告がありました。
写真やら状態やら。
私の場合は、最終診察で6㎝だった卵巣が、
蓋を開けたら9㎝にまで拡大。
(↓写真はリアルすぎるのでイラストに加工)
脂肪が入っているかと思いきや、
水が入っていたとのこと。
容量にして250ml!
ペットボトル半分くらい。
なぜそんな現象が起るのかは謎らしい。
しかし、女性なら誰でもなりやすい病気とのこと。
もう少し遅かったら、
茎捻転などを起こしていたかもしれないと言われ、
早めに治療してて、本当によかったです。
定期健診は、本当に大事だと痛感しました。
まとめ 手術を通して感じたこと
とにかく
定期健診や健康診断はとにかく大事である
と、かなり痛感しました。
自分だけでなく、家族や周りのためにも。
今回は早期に取り除けば大丈夫な病気でしたが、
もしこれが悪性で、
しかも手遅れなんてことになっていたら…
想像するだけで、本当に怖いと感じました。
親や親せき、子ども達、そして夫。
家族や友人が心配してくれて、仲間のあたたかみを本当に感じた体験でもありました。
医療スタッフの方にも心から感謝です。
手術自体は、終わってみればよい経験でした。
どんなに緊張して不安になったとしても
もう当本人は、「まな板の上の鯉」なんですよね。
運命を委ねるしかない。
終わったら、あとは回復あるのみ。
ゆっくり体を休めるいい機会でもありました。
でも、阻止できるなら、阻止することに越したことはないですね。
それにはやっぱり、日頃からの健康チェックや検診です。
たまには自分の体を素手で触ってみるのも、良い健康チェック法らしいですよ。
体、大切にしましょう!
以上、羽田でした。