四天宝寺の王子様~忍足謙也~夢小説(2025年2月~連載中)

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四天宝寺【忍足謙也】とのラブストーリー。
主人公の名前は夢小説にちなんで【夢】です。

子育てがちょっと楽になってきたので、ずっと書いてみたかった夢小説に挑戦中!
(最終的にはテニプリの恋愛ゲームの夢シナリオを書き上げるのが目標!)

あたたかい目で読んでいただけると嬉しいです。

【更新情報】2025/3/8 小説を更新しました

四天宝寺の王子様~忍足謙也~

4月 四天宝寺中に転校!(new)

 私の名前は桜井夢。

 今日から四天宝寺中学校の3年生になる。

 父親の仕事の関係で、中3という多感な(?)時期に転校をすることになり、正直、かなり緊張している。

 四天宝寺中といえば、お笑いに特化した特殊な学校らしく…。

 お笑いは好きな方だけど、果たして、お笑いにあまり詳しくない私がやっていけるのか…。

 夢と希望と、少しの不安を胸に抱きながら、私のスクールライフは幕をあけた。

 

 私が配置されたクラスは3年2組。

 自己紹介を終えホットしていると、案内された出席番号13番の席。

 後ろの席には、今すぐにでもアイドルになれるんじゃないか?と思うほどのイケメン男子がいる。

 名前は【白石蔵ノ介】くん。

 ひたすら眩しいし、なんなら後光すら放っている。

 東京にいる頃は、イケメンと話すだけで嫉妬の対象になったり、ひどい時は嫌がらせを受けたり。大変だった記憶がチラホラ…

 だから「イケメンとは極力関わらないでおこう!」という、私の中の誰かが警告をしてくる。

 めちゃくちゃ偏見だということは分かっているんだけど、おかしな時期に転校してきた自分を守るためだ。ごめんね、白石くん。

 それなのに、そんな私の決意をよそに

「桜井さん、転校生なんやな。分からんことは何でも聞いてな」

と声をかけてくれる。

おまけに笑顔もまぶしくて…

「あ、ありがとうございます…」

「なんや、めちゃくちゃ緊張しとるな。大丈夫やで、ここはお笑いが基本の学校やし、すぐに笑いの渦に巻き込まれて、毎日スマイルや!」

「そ、そうなんだ…」

「ちゅーわけで!手はじめに…」

 そんなにいい反応はしていないはずなのに、めちゃくちゃ関わってくる~!!!

 でも、不思議なことに、女子の嫉妬の目線を1ミリも感じない!!
おっし!!大阪ではお笑い系の男子がモテるのか!?

 心の中で自分会議をしていたが、白石くんが大量の冊子を出している姿を見て我に返る。

 「俺が校内新聞で絶賛執筆中の小説、『毒草聖書』を読んでみてや!」

 タイトルはだいぶ気になるところだが、小説を読むことが好きな私には朗報だった。

 「小説、書いてるんだね。すごい量…」

 「そうやで~これでも、結構人気で長編連載中や。お!やっと普通に会話してくれた。」

 「ありがとう…読むね!」思わず笑みがこぼれる。

 「やっと笑うてくれたな。なんや最初は上の空やったし…」

 「ちょっと緊張の方が勝ってたというか…」

 「笑うてくれたとこで先生からの伝言やねんけど、桜井さんは保健委員担当やで。もう昨日の地点で決まってもうてな。俺は男子担当で、桜井さんは女子担当。それもあって、担任から分からんことは指導するよう言われてたんや。よろしゅう。」

 「そうだったんだ…こちらこそ、よろしくお願いします。」

こんな感じで、私の四天宝寺中学校、1日目が終わった。

↓3/8更新

 翌日。
 
 教室に入ると、私の席で白石くんと楽しそうに話している男子がいた。

 出席番号5番の【忍足謙也】くんだ。
 
 私が席に近づくと、あちらから声をかけてきてくれた。

 「おはよーさん!俺は忍足謙也や。これからよろしくな!」

 明るくて無邪気な笑顔。なんだかひまわりのような人だ。
 それが第一印象だった。

 「こちらこそ、よろしくお願いします」

 「なんや、かしこまってるな。同じクラスなんやし、これから仲良うしよな!」

 「ケンヤ…桜井さん、ケンヤに圧倒されとるで。それと、いつまで桜井さんの席に座っとんのや。はよ立ちぃや。」

 「おっと!かんにんな!」
 
 これが、私と忍足くんとの初めての会話だった。

テニス部マネージャーに勧誘!?

 四天宝寺に転校してきてから2週間。

 徐々に校風にも慣れ、女友達もでき始めた。

 四天宝寺中で過ごす日々は、とっても過ごしやすい。「笑いが基本」というだけあって、毎日笑いっぱなし。

 表情筋も鍛えられたし、幸福度が一気に上昇した気がする。

 そんなある日の放課後、オサム先生に呼び出された。
 
 「桜井、すまんな。ところで、学校生活にはもう慣れたか?」

 「そうですね。友達もできたし、校風にも慣れてきました」

 「おお、適応力、早いやん。で、慣れた頃にお願いがあるんやけど、桜井はまだ運動系の部活に入ってないやろ?」

 「そうですね…美術部には入ったんですけど…」

 「ならちょうどええ話があるんやけど…。四天宝寺はな、運動系と文科系の部活はかけもちなんや。で、運動系の部活は、うちのテニス部に入らへんか?マネージャーが欲しくてな。」

 「マネージャーですか!?」

 「今までマネージャーはおらんかったんやけど、最近は俺も色々と忙しくてな。マネージャーがいたら、部員たちも、もっと練習に集中できるんやないかな~思て。しかも、お前、元テニス部って聞いたんや」

 「元テニス部といっても、私は軟式ですよ…」

 「そんなんかまへん!やる気さえあればオールOKや!」

 少し戸惑ったが、オサム先生が羨望のまなざしを向けてくるので、少し考えたあげく、承諾することにした。

 「分かりました。私でお役に立てるなら…頑張ってみます」

 「おっしゃ!決まりやな。なら、早速、明日からお願いしてもええか?ちなみにテニス部の部長は、お前と同じクラスの白石や。明日は一緒にくるよう伝えとくわ。」

 白石君がテニス部ということは知っていたけど、まさか部長だったとは…。

 自分がテニス部のマネージャーになるとは夢にも思わなかったけど、なるからにはしっかり頑張らなきゃ!

 

テニス部マネージャー就任日。

 「桜井さん!」

 学校に向かう途中、後ろから白石くんに呼びかけられる。

 「オサムちゃんから聞いたけど、男子テニス部のマネージャーになってくれるんやて!?」

 「うん、昨日、先生から話があって…」

 「ほんまおおきに!急な話でびっくりしたやろ!?」

 「まぁ、だいぶ驚いたけど、どの部活に入ろうか悩んでたからちょうどよかったよ」

 そんな会話をしていると、ものすごいスピードで走ってくる男子登場。

 「おはよーさん!浪速のスピードスターのお通りやで!」

 「わぁ!びっくりした。忍足くん、足早すぎ」

 「浪速のスピードスターやからな!」

 2回も言った…(笑)

 「で、お前ら、何、朝からイチャイチャしとんのや?俺も混ぜろー!」

 「別にイチャイチャはしてへんけど、楽しく話してたわな。な、桜井さん」

 「まぁ、そんなとこだね」

 「それよりケンヤ、桜井さん、今日からうちのテニス部のマネージャーしてくれるんやて」

 「マジかいな!オサムちゃん、ずっといい感じのマネ探しとったもんな。ついに見つけたんか!しかも桜井とか、楽しくなりそうやん」

 「期待に応えられるかは分からないけど、全力で頑張ります」

 「桜井なら大丈夫やろ、な!白石」

 「そうやな、みんな喜ぶやろうな」

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